2025/11/04 21:03

3年前、「コロナ禍で困っている花農家さんの力になりたい」「フラワーロスをなくしたい」と思って始めたお花のアップサイクル。

近頃は、ロスフラワーという言葉もだんだん広まって、「ロスフラワーを活用したい」「アップサイクルをやってみたい」「ロスフラワーでキャンドルを作りたい」という方も増えたように思います。

私が活動を始めたとき、最初にぶつかった壁は “仕入れ”でした。

この活動は、決して「やさしい物語」だけではありません。
実際には、9割が断られる営業、噛み合わない温度感、そして“社会善”では通用しない現実がありました。

特定の誰かを批判するつもりは全くありません。ただ、「フラワーロス」という言葉ひとつ取っても、立場によって捉え方はまったく違う。
そのとき初めて、私は「ロスフラワーを救う」とは何なのかを深く考えることになりました。

当初の私は「花を救いたい」「フラワーロスをなくしたい」と言っていたけれど、今思えば、救われたかったのは、自分の方だったのかもしれません。

この記事では、私がどんなふうに仕入れ先を探し、どんな反応を受け、そこから考え方をどう変えていったのかを、できる範囲で書いています。

誰かの正解になるような話ではありませんが、もし同じように最初の仕入れに悩んでいる方がいたら、「自分だけじゃないんだ」と思えるきっかけになればと思っています。


「花を救いたい」という“正義”を掲げていた頃

私がアップサイクルに飛び込んだのは、
新型コロナウィルスの影響で花農家さんが困っている、と知ったからでした。

「フラワーロス」という言葉を知り、
ものづくり好きの私は「キャンドルにできる」と知って、飛びつきました。
「困っている人を助けられる」「好きなこともできる」
そんな都合のいい正義感と自己肯定の両立が揃ってしまったのです。

当時は、「社会課題」「SDGs」という言葉を耳にする機会が増えたタイミングでもありました。
正直に言えば「世の中的に食いつきが良いのでは?」という打算も、少なからずありました。
それが安直だったということには後から気づくのですが。

キャンドルづくりも、エシカルビジネスについても、どちらもとにかく「リサーチが甘かった」。覚悟というよりは、勢いと正義感で走り出してしまった状態だったと思います。

案の定、すぐに壁にぶつかりました。
まずは「ロスフラワーの仕入れ」の問題。


※ここから先は営業や商談時の様子、今の方針に至った過程など、ちょっと生々しい部分もあるので、「どうしても続きを知りたい方だけ」noteで読める有料記事とさせていただきます。